『その瞬間、あたしの夢は何百倍、何千倍にも大きくなったの。宇宙最大のお宝をゲットして宇宙全体を買い取ってやるんだって…』という事で「ゴーカイジャー」第34話レビューです。
『この星で拾ったお金はおまわりさんに届けるんだよ』
海賊らしからぬ教育的な台詞。
金を渡して問題解決とは、ある意味でリアルな撃退方法。
通りすがりの宇宙実業家ことルカの幼なじみ・カイン。
演じるは皆大好き霧彦さんこと君沢ユウキさん。
冒頭から爽やかオーラ出しまくり。
1ザギン=約360円というレートが今回判明。
固定相場時代かよ(笑
ナビィがルカがカインと結婚すれば玉の輿と騒ぐのに怒るハカセ。
ハカセってルカの事、好きだったのか。
そう考えると最初ハカセと行動を共にするのはアイムが多かったのに、最近はルカの方が増えてきたのも納得できる。
作戦成功と大喜びするワルズ・ギル。
これでカインが実はザンギャック側と見せかける…ミスリードになっていたとは。
という事はカインの持っていた金はザンギャックの経費みたいなもんか。
紙幣1枚分の重さの違いが良く分るワルズ・ギルが凄い(笑
まぁ、往々にして真の金持ちはケチとは言いますが、如何にも我がまま育ちなボンボンの子なオーラを漂わせるワルズ・ギルがケチというのが意外。
この作戦自体、カインとルカの関係性ありきのものではなく、カインとルカの関係はあくまでも偶発的なものだったのも意外。
となると、この作戦がどういう理由で考え出されたのかが微妙に疑問が残りますね。
実は行動隊長ヴァンナインがカインに変身していた。
ルカと出会ったカインが偽者である事がすぐにバレるとは。
にしても、後の行動を見る限り、少なくともヴァンナインはルカとカインの関係性を知っていたんでしょうね。
いきなりボロ出しまくりなニセルカ。
こういう細かい行動と言動の矛盾で正体を感づかれるというのはこの手の話に王道だなと思います。
『これで今夜はグッスリ眠れるね。いやぁー良かったよかった』
このセリフが実は伏線になっていたとは。
ルカの夢、星を丸ごと買い取ってザンギャックの親を奪われた子供たちの笑顔でいっぱいにする事。
そのルカの夢の為にただひたすら金を稼ぎ続けたカインも凄い。
ルカの夢がいつの間にか自分の夢になっていたというのもあるかもしれませんが、ルカの夢の為に頑張ったこのひたむきは「ゴーカイジャー」の登場人物の中でもトップクラスではないかと思うのです。
ある意味、この時のカインは完全にルカへのプロポーズ。
ヴァンナインの仕掛けた時限爆弾でゴーカイガレオン大爆発。
最初観た時はマジで驚きました。
ルカのゴーカイジャー入りの馴れ初め。
明確にゴーカイジャー入りが描かれたのはジョー、鎧に続いて3度目か。
“宇宙最大のお宝”の存在を断言するこの時のマーベラスの態度がアカレッドと重なる雰囲気のものになっていたのがなるほどなぁと。
ルカの宇宙最大のお宝を求める理由が何百倍にも膨れ上がった自分の夢をかなえるためだったというのが印象的。
『説明せねばなるまい!』
鎧、ノリノリである。
時限爆弾を解除して、爆発した様に見せかけていたという理由も凄いですが、その理由付けに超忍法をもってくるとは!
このカラクリはやられた!と思いましたわ。
ニセゴーカイイエローに変身してのゴーカイイエロー対決。
この際、声までルカのものになっていたのが細かい。
ふっ飛ばされる際に一瞬だけヴァンナインの姿に変わるのが親切ですね。
続いて、ゴーカイシルバーに化けるヴァンナイン。
ゴーカイグリーンが鎧の正体を調べる為にスーパー戦隊クイズの超難問を出そうかと提案するのに対してゴーカイブルーが誰が問題を作るんだと突っ込むのは正論過ぎて妙に可笑しい。
メガレンジャーへのゴーカイチェンジでどっちが偽者がを見破るという展開がゴーカイジャーらしくていいですね。
この判定にメガレンジャーが抜擢されたのはレギュラーで悪のライバル戦隊が登場した戦隊だからかなと思ったり。
で、偽物を指さす際にメガイエローにチェンジしたゴーカイイエローがメガレンジャーの名乗り前のポーズをとるのが細かい。
メガスナイパーでニセゴーカイシルバーを攻撃する際にメガブルーにチェンジしたゴーカイブルーだけメガスナイパーの構え方がガンマン風なのがちょっと可笑しい。
ビルに擬態して攻撃するという巨大戦の展開が面白い。
正に『志村、うしろ~うしろ~』状態。
サーモグラフィーの熱感知等の初歩的な技術で正体がバレるというのがちょっと面白い。
『ルカ、綺麗になった…』『昔と比べて毎日お風呂に入ってるかな』
このやり取りがちょっと洒落てて印象的。
ラストシーンでカインが別れ際に涙を浮かべていたのが印象深かっし、凄く良かったです。
あぁ、本当に君沢ユウキさんはカインというキャラになりきっているんだなと役者の成長を感じられて感慨深いですね(滅茶苦茶偉そうに書いてますが…)。
サブタイトルが「夢を叶えて」なんでダイナマンにもゴーカイチェンジして欲しかったなと思った第33話。
話自体はルカの夢を通して、夢の変化がそのままルカの成長に繋がっている様に感じました。
今回のゲストのカインは幼なじみという設定でルカの過去の夢を知っている人物とする事でよりルカの成長、変化をストレートに分かりやすくしたかったのかなぁとそう観ていて感じましたね。
ここら辺の部分は他のゴーカイジャーのメンバーだと感じられない部分だったと思うので(そもそもゴーカイジャーのメンツはルカの夢を知っている訳では無いですしね)。
で、それと同時に今回は戦隊お馴染みの偽物話だった訳ですが、それはあくまでのアクセントや味づけであってルカの夢の変化と成長を描く今回の話においてそれほど重要度は無いかなと思いました。
ただ、偽物話と歴代戦隊に変身できるという設定を組み合わせて歴代戦隊に変身する事で正体を見破るという展開は上手いなと思いました。
第9話の潜入のためのボウケンジャーへのゴーカイチェンジや第32話の一時退避の為の手段としてのカクレンジャーのゴーカイチェンジ、そして今回の偽物を見破るためのメガレンジャーへのゴーカイチェンジ等必ずしも戦闘の用途としてのみで使われないゴーカイチェンジというのも面白いなとは改めて感じましたね。
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